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Masterworks: アート分割投資
Masterworksは2017年にニューヨークで創業したベンチャーで、この10月にシリーズAで$110Mを調達、企業価値も$1Bを超えていきなりユニコーンになりました。 事業内容はアートのフラクショナル・シェアを提供すること。$1Mを超し評価が安定しているアートが対象で、Masterworksが購入したアートを分割して投資家に販売、投資家はMasterworksのマーケットプレースでセカンダリの取引(P2P売買)ができ、やがてMasterworksがそのアートを売却した際には、利益の20%をMasterworksが取り、残りを投資家で分け合います。 不動産、コモディティなど、株・債券以外に投資することをオルタナティブ投資と言いますが、現在世界のオルタナティブ投資市場は$10T、約1100兆円を超すと言われており、その一部となるアート投資がMasterworksの事業領域となっています。
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MagicLeap
Magic Leapは2010年創業のフロリダにあるARヘッドマウントディスプレイ開発ベンチャーです。Theranos、Nikola、WeWorkと並んで「怪しい会社」と言われ、昨年には社員の半分の1000人をレイオフ、風前の灯火と思われましたが、今年9月に$500Mを調達し、来年1月のCESにも出展予定です。これまでに$3.5Bを調達したMagic Leapは、当初は消費者向けに開発していた製品をB2Bに方向転換、CEOも創業者からマイクロソフトで事業開発のEVPをしていた人に代わっていますが、果たして今後どうなるのか見ものです。
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Genesis Digital Assets
Genesis Digital Assetsは2013年に創業したニューヨークの会社で、主に米国でビットコインのマイニングをしていて、9月に$431Mを調達しました。 アメリカのビットコインマイニングではすでにRiotとMarathonの2社が上場、加えてCore ScientificがSPAC合併で上場予定となっています。 今年になって中国が国内でのマイニングを禁止したせいで、2018年には74%もあった中国のシェアは急落しほぼゼロに、今年8月時点ではアメリカが35%で世界最大のビットコインマイニング国になりました。(2位は、中国のマイナーが多数移動していったカザフスタン、3位はロシア、以下カナダ、アイルランド、ドイツと続きます。) Genesis Digital Assetsではなるべくクリーンな発電所の近くにマイニング施設を作っていく予定のようです。
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Andela: アフリカ等発展途上国のエンジニア雇用
AndelaはNew Yorkで2014年創業、9月にビジョンファンドのリードで$200M調達し、これまでの総調達額は$381Mに、そして時価総額は$1.5Bでユニコーン入りも果たしました。 事業内容は発展途上国のエンジニア人材を先進国の企業に提供するというもので、創業当初はナイジェリア、ケニア、ルワンダ、ウガンダにオフィスを設けてそこで現地人材を給与を払って雇用するという形態でしたが、コロナ禍でオフィスは閉鎖し全員リモートに、今では80カ国で1500人のエンジニアを雇用するまでに成長しています。
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Statespace:AIでオンラインゲーマートレーニング
Statespaceは2017年にニューヨークで創業したベンチャーで9月に$50M調達して総調達額が$102Mになりました。事業内容はカジュアルゲーマーのスキルトレーニングで、弱点を洗い出しAIで効率的にそれを克服します。最初のサービスはファーストパーソン・シューティングゲーム用のAim Lab。創業者はNYUのニューロサイエンティストで、ゲームに加えて脳卒中、脳性麻痺、脳震盪等の診断と治療にも同社のアプリケーションが使えないかトライアル中です。
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Point Up:クレカ的特典がつくデビットカード
Point Upは2018年サンフランシスコ創業のベンチャーで9月にシリーズBで$46.5M調達しました。クレジットカードのように色々な店舗で使えるが、口座内にある金額までしか使えない、というデビットカードを発行しています。特徴はクレジットカード並みの特典がつくことで、買い物をするとポイントが溜まり、Netflix等のサブスクは5倍、フードデリバリ等は3倍になります。また旅行キャンセル保険、レンタカー保険などもついてくる「クレカ風」が売りになっています。 ちなみにアメリカのポイント・マイルの年間流通総額は$60B、6兆円超という巨大マーケットになっています。